源流農業プログラム(畑の学校)

源流域の農と食の実践プログラム「源流畑の学校」

都市部に暮らす人々が小菅村を訪れ、多摩川源流域の自然の中で営まれてきた生き方「源流文化」を、住民との交流を通じて学びます。
住民が送る、源流ならではの四季に纏わる暮らしを体験することで、自らの暮らしと源流域とが深く繋がっていることを知り、自らも源流文化の一員となって次世代へと継承していく、実践型プログラムです。

 

〇参加申込み

https://forms.gle/9n626Q7LfsvdPX2R8

 

〇プログラム詳細

・日 程

10月26日(日) 蕎麦の収穫
11月08日(土) 蕎麦の脱穀 / 大豆の収穫
11月23日(日) 大豆の脱穀
11月29日(土) 干し柿づくり
11月30日(日) 蕎麦打ち
 2月14日(土) 竹かごづくり
 2月15日(日) 味噌づくり
   

・場 所

 小菅村(多摩川源流大学、 山沢原農場、他)

・スケジュール

 8:50 JR大月駅 集合(送迎車で小菅村へ)
 9:30 作業 開始
12:00 昼食(道の駅こすげ等)
13:00 作業再開
16:00 自由時間(小菅の湯、道の駅こすげ)
17:00 小菅村出発
17:40 JR大月駅着、解散
   

・参加費

年度会費(大学生:1,000円、一般:3,000円、小菅村民および高校生以下:無料)

・持ち物

作業できる服、帽子、タオル、飲料水、昼食、軍手、長靴(貸出可)

 

 

源流域の「農事記」

ジャガイモ

・時期:4月上旬~8月上旬

小菅村の在来ジャガイモ「ふじしゅ」は、小ぶりだが身の引き締まったジャガイモで、「ネギ味噌」と合わせる食べ方や、煮っころがしの料理とともにが受け継がれてきました。

かつては村内で広く栽培されていましたが、収量が少なく、料理の用途も限られることから、栽培品種への切り替えや、規模縮小が続き、現在では、「ふじしゅ」を栽培する農家は、わずかに数軒となっています。

「ふじしゅ」は、品種としての登録はなく、村を挙げての保存等も行われていないため、軒数や収穫量の詳細は不明です。

そこで、源流大学では、2022年春に村内2軒から種イモを継承し、栽培を実施しています。
4年目となる2025年度は、2.8aで栽培し、150kg程度を収穫。年々、生産量を拡大し、販路確保や商品化による、生産継承を目指しています。

2025年度~、東京農業大学の遺伝子センターと共同で、遺伝子解析を実施し、「ふじしゅ」の遺伝的由来や、周辺地域の在来品種ジャガイモとの関連を調査しています。

 

・4月上旬:種いも植え

・5月下旬:土寄せ

・7月下旬~8月上旬:収穫

 

 

蕎麦(そば)

小菅村では、春にジャガイモを栽培した畑で、秋からは蕎麦(そば)を栽培します。

痩せた土地でもよく育ち、種播きから2か月ほどで収穫できる蕎麦は、厳しい環境で農業を営んできた小菅村では、古くから家庭の重要な食文化でした。

家庭での食事に加え、お祝い事や振舞いの食事として食べられてきましたが、家庭で手打ち蕎麦を食べる家庭も減り、栽培する村民の高齢化もあって栽培する軒数は激減しており、村内でも通常営業している手打ち蕎麦の飲食店もなくなり、食文化としても薄れつつあります。

年末には、1年の畑の締めくくりとして、みんなで育てた新蕎麦で、地域住民との蕎麦打ち交流をしています。

 

・8月中旬:種播き

・8月下旬:土寄せ

・9月下旬:満開の蕎麦の花

・10月中旬:収穫

 

・11月上旬:脱穀

 

・11月下旬:蕎麦打ち

 

 

大豆(味噌)

小菅村において、大豆は貴重なタンパク質源であり、大豆の加工品である「味噌」は重要な食文化です。

大豆を各家庭で栽培し、味噌を仕込んでいましたが、高齢者世帯になると、大鍋で煮るなど作業が困難になり、味噌づくりをやめてしまった家庭も多くなりました。

家庭での味噌づくりは難しくても、源流大学で大豆を栽培して、冬には皆で集まって味噌を仕込み、小菅産味噌を食べ続けたい村民や学生、会員等に広く提供しています。

村民から味噌づくりを教わるとともに、プログラム当日のお昼ご飯には、味噌を使った郷土料理:おばく、けんちん汁なども、村民の指導で調理しています。

・7月上旬:種播き

・9月上旬:大豆の花/10月中旬:枝豆

 

・11月上旬:収穫

・11月下旬:脱穀

・2月:味噌づくり