多摩源流で学ぶ~SDGsとESG~

多摩源流で学ぶ~SDGsとESG~

  はじめに

最近、SDGsやESG投資ってコトバを、よく耳にする機会が増えてきましたね。

「実際、何をすればいいのか?」

「よく耳にするけど、ちょっと分からないんだよな」

実は私も「これから勉強して、NPOこすげの活動に活かしていきたい」と思っていました。

活動に磨きをかけるために

いままで小菅村は多摩川源流の村として「水源の森を学び、多摩川の源流の水を体感する多摩川源流体験」や「間伐体験や森林空間を活用した企業研修」、企業の社会貢献活動の一環として「企業の森」を実施するなど、様々な活動を展開してきました。

 

その中で、このSDGsやEGS投資を理解し実践することは、体験活動や地域づくり活動をよりブラッシュアップすることにつながるのではないか、より活動を多くの方に提供できる機会を創出することや、源流や山間過疎地域で社会貢献したい団体や企業とつながる機会が得られるのではないかと思い、まずはそのキーワードについて理解を深めるということで開催することとなりました。

 

SDGsとは

SDGs【エスディージーズ:持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)】とは、2015年の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に掲げられた国際目標で、2030年までに【誰一人取り残さない】を実現するためのものです。

地球規模の社会課題を17のゴール・169のターゲットから構成され、先進国から途上国まで一丸となって、世界中で様々な活動が行われています。

ESG投資とは

ESG投資とは、「環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)」に配慮している企業に投資を行っていくことです。今では欧米を中心に浸透していますが、今後日本でも拡大していく傾向にあります。

 

投資家の流れ~ESG投資~

勉強会ではまず、ESG投資に関する数々のセミナー、サービスを提供している株式会社 グリッド&ファイナンス・アドバイザーズ社長 松川恵美さんより、「ESGって何?その仕組みと課題」について講演いただき、世界と日本の地球環境問題への取組姿勢(パリ協定)から国の動きの現状を踏まえ、これからの投資家の動き・潮流、SDGsとの関連性についてご教示頂きました。

 

森林資源とSDGs

次に、「都市と森をつなぐ」をキーワードに数々の企業や地域との協働による森づくりや国産材の商品やサービスを提供している一般社団法人more Trees 事務局長水谷伸吉さんより、「SDGsと森と水」というテーマで世界的な森林問題から、国内の森林状況を鑑み、使う側・購入する側の『つくる責任・つかう責任』や、森林が17ゴールのうち多くの目標とリンクしていることなどの学びを提示して頂きました。

 

林業や森

小菅川源流の森では、都民の飲み水確保のため100年以上も前から管理されている『東京都水道水源かん養林(山梨県内の森を東京都が所有し管理)』で、森林浴を体験。

 

日本全国の農山村で課題になっている、人工林の管理や小菅村で行っている「企業の森」の活動についてご紹介

 

ワークショップでは参加者同士の気づきの共有やこれから個人や団体として取り組んでいけることを発表しました。

 

おわりに

このSDGsについて「国際的なものだから取り組むのはちょっと。。。」と大きな目標すぎて個人や小さな団体や企業では、太刀打ちできないようにも思えますが、私たち一人一人ができること(企業を選択すること、購入の際にきをつけることなど)を積み重ねることによって、SDGsの目標が達成に近づくことができると思います。

 今回のセミナーでは、SDGsというワードを、「知る・理解する」ことから始め、自分たちで何ができるか、共通目標を持つ団体同士のつながりなどで課題を解決するなどの協働の視点も持つことが必要だとおもいました。

 

講師のご紹介

一般社団法人 森と未来 代表理事 小野なぎさ
東京農業大学卒業後、森を人の健康に活用したいという動機から企業のメンタルヘルス改善に関わる事業に携わり、認定産業カウンセラー、森林セラピストの資格を取得。約10年間で、森林を活用した研修プログラムの開発、健康リゾートホテル事業、海外のメンタルヘルス事業の立ち上げを経験。全国の地域と連携し森林資源を活用した観光商品づくりや企業研修等の能力開発を実施し、執筆や講演活動を行う。2015年一般社団法人森と未来を設立、代表理事に就任。(2019年~2022年林政審議会委員)

 

 

一般社団法人 more trees 事務局長 水谷伸吉
1978年東京生まれ。 慶応義塾大学経済学部を卒業後、2000年より㈱クボタで環境プラント部門に従事。 2003年よりインドネシアでの植林団体に移り、熱帯雨林の再生に取り組む。 2007年に坂本龍一氏の呼びかけによる森林保全団体「more trees」の立ち上げに伴い、活動に参画し事務局長に就任。日本の森づくりをベースとした国産材プロダクトのプロデュースのほか、熱帯雨林の再生活動、カーボンオフセット、ツーリズム、被災地支援も手掛ける。

株式会社 グリッド&ファイナンス・アドバイザーズ 代表取締役社長 松川恵美
2011年(株)グリッド&ファイナンス・アドバイザーズ設立。サステナビリティー、ESG、イノベーションに関わるコンサルティングを提供。2012~18年に(株)QUICKのESG研究所立ち上げ支援と機関投資家・企業向けアドバイザリーに従事。2017年環境省「環境報告ガイドライン及び環境会計ガイドライン改定に関する検討会」委員。それ以前はオリバーワイマングループ・セレントで金融IT戦略、ガートナージャパンでIT関連事業コンサルティング、金融システム開発ベンダー営業部長など。東京外国語大学ロシア語学科卒業。

 

 

このイベントの詳細のスケジュールはこちらをご覧ください。

https://peatix.com/event/653615/view

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